国分駐屯地

国分駐屯地について

国分駐屯地（こくぶちゅうとんち、JGSDF Camp Kokubu）は、鹿児島県霧島市国分福島二丁目に所在する陸上自衛隊の駐屯地です。九州最南端に位置し、薩摩半島と大隅半島の中間点という地理的な要衝にあります。この場所は交通の結節点でもあり、半径25km以内に主要な陸海自施設が存在します。緊急時には、これらの地点へ約2時間以内で部隊を展開できるため、南九州の防衛において非常に重要な役割を担っています。

また、大隅海峡という国際海峡（特定海域）にも面しており、青森駐屯地と同様に、南九州地区の防衛における要衝としての機能を有しています。さらに、多数の離島を警備区域内に抱えているという特徴もあります。

駐屯地司令は、第12普通科連隊長が兼務しており、福山演習場、佐多射撃場、霧島演習場が最寄りの演習場です。駐屯地の東北東約6kmには、200m級の射撃場も設けられています。

歴史

国分駐屯地の歴史は、旧日本海軍の時代にまで遡ります。

1943年（昭和18年）：海軍飛行場「第一国分基地」の建設が開始され、出水海軍航空隊の分遣隊が駐留しました。
1944年（昭和19年）：滑走路が完成し、国分海軍航空隊に改組されました。主に「彗星」爆撃隊の基地として使用され、沖縄戦（菊水作戦）では海軍の特攻基地の一つとなりました。

戦後、1955年（昭和30年）11月21日に、陸上自衛隊国分駐屯地として開設され、鹿屋駐屯地から第12普通科連隊が移駐しました。1962年（昭和37年）8月9日には、第113教育大隊が都城駐屯地から移駐しています。

駐屯部隊

国分駐屯地には、以下の部隊が駐屯しています。

西部方面隊隷下部隊

第8師団
第12普通科連隊
第8後方支援連隊
第2整備大隊
第1普通科直接支援中隊
西部方面混成団
第113教育大隊
西部方面システム通信群
第102基地システム通信大隊
第319基地通信中隊
国分派遣隊
西部方面会計隊
第364会計隊
国分駐屯地業務隊

防衛大臣直轄部隊

警務隊
西部方面警務隊
第135地区警務隊
国分派遣隊
陸上自衛隊中央輸送隊
第5方面分遣隊
第3端末地業務班

交通アクセス

国分駐屯地へのアクセスは以下の通りです。

高速道路: 東九州自動車道 隼人東IC/国分IC、九州自動車道 溝辺鹿児島空港IC
一般道: 国道10号、国道220号、国道223号、国道504号、宮崎県道・鹿児島県道2号都城隼人線、鹿児島県道42号川内加治木線、鹿児島県道83号伊仙天城線、鹿児島県道471号北永野田小浜線
鉄道: JR九州日豊本線 国分駅
港湾: 鹿児島港、志布志港（重要港湾）、垂水港、鹿屋港、大根占港、岸良港、内之浦港（地方港湾）
飛行場: 鹿児島空港（第二種空港）、鹿屋基地（その他の飛行場）

周辺の重要施設

国分駐屯地の周辺には、以下の重要な施設が存在します。

変電所: 南九州変電所（超高圧変電所）、新鹿児島変電所（一次変電所）、霧島変電所（一次変電所）、大隅変電所（一次変電所）、高野系統開閉所
石油備蓄基地: 志布志国家石油備蓄基地、新日本石油基地㈱喜入備蓄基地
宇宙関連施設: 種子島宇宙センター、増田宇宙通信所、内之浦宇宙空間観測所
港湾: 西之表港、名瀬港（重要港湾）
空港: 種子島空港、屋久島空港、奄美空港、喜界空港、徳之島空港、沖永良部空港、与論空港、薩摩硫黄島[[飛行場]]（第三種空港）
自衛隊基地: 海上自衛隊鹿屋航空基地、海上自衛隊奄美基地
その他: 鹿児島県漁業無線局、新日本科学鹿児島本社安全性研究所

スポーツにおける活躍

国分駐屯地は、スポーツ分野においても目覚ましい成果を上げています。

2013年には、第13回防衛大臣杯全国自衛隊柔道大会団体部門において、大会史上初の五連覇を達成し、優勝回数を最多の10回に更新しました。
* 第38回富士登山駅伝では初優勝を果たし、第39回大会でも優勝し、二連覇を達成しました。

まとめ

国分駐屯地は、南九州の防衛において重要な役割を担う陸上自衛隊の拠点です。地理的な優位性、豊富な駐屯部隊、そして周辺の重要施設との連携により、地域の安全保障に貢献しています。また、スポーツにおいても輝かしい実績を残しており、隊員の士気向上にも繋がっています。

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