第12普通科連隊

第12普通科連隊

概要

第12普通科連隊は、陸上自衛隊第8師団に所属する普通科連隊です。鹿児島県霧島市の国分駐屯地に駐屯しており、連隊長は1等陸佐が務め、国分駐屯地司令を兼任します。連隊は、本部、本部管理中隊、4個の普通科中隊、および重迫撃砲中隊で構成されています。

警備隊区は、薩摩川内市、奄美大島、喜界島を除く鹿児島県全域を管轄し、本土だけでなく、大隅諸島、甑島列島、吐噶喇列島、奄美群島の一部を含みます。この地域には多数の離島や活火山が存在するため、73式装甲車が配備され、多様な地形に対応できる装備が整えられています。また、2006年には、1個中隊が米国海兵隊に派遣され、離島への潜入や奪還を想定した実戦的な訓練を実施しました。

沿革

第12普通科連隊の歴史は、警察予備隊の発足に遡ります。

1950年12月1日：警察予備隊鹿屋部隊として発足。
1951年5月1日：鹿屋部隊を母体に、警察予備隊第4管区隊第12連隊が鹿屋駐屯地に編成。この際、第3大隊は熊本駐屯地に配置。
1952年1月19日：第3大隊（熊本駐屯地）が第10連隊第2大隊に、第10連隊第3大隊（針尾駐屯地）が第12連隊第3大隊に改編。
1952年8月5日：第12連隊第2大隊が鹿屋駐屯地から都城駐屯地に移駐。
1954年7月1日：陸上自衛隊の発足に伴い、第12普通科連隊に改称。
1955年11月21日：鹿屋駐屯地から国分駐屯地に移駐。
1956年1月26日：第8混成団の編成に伴い、その隷下に入る。
1956年12月11日：第4大隊が国分駐屯地から北[[熊本駐屯地]]に移駐。
1962年8月15日：第8混成団の第8師団への改編に伴い、連隊を再編。この時、第12普通科連隊第2大隊を母体として第43普通科連隊が、第12普通科連隊第4大隊を母体として第42普通科連隊が編成。
1990年3月26日：第8師団の近代化改編に伴い、自動車化。
1996年3月29日：部隊新編により、対戦車中隊を新編。120mm迫撃砲RT、81mm迫撃砲L16、高機動車、89式5.56mm小銃を配備。
2005年3月28日：部隊改編により、軽装甲機動車、01式軽対戦車誘導弾を配備。後方支援体制の変換に伴い、整備部門を第8後方支援連隊に移管。
2018年3月20日：対戦車中隊を廃止。

部隊編成

第12普通科連隊は、以下のような編成となっています。

第12普通科連隊本部
本部管理中隊
中隊本部
連隊本部班：82式指揮通信車
対戦車小隊：中距離多目的誘導弾
情報小隊：軽装甲機動車、偵察用オートバイ
施設作業小隊：小型ドーザ、資材運搬車
通信小隊
補給小隊：3 1/2tトラック
衛生小隊：1トン半救急車
狙撃班
第1普通科中隊：73式装甲車、高機動車、81mm迫撃砲L16、01式軽対戦車誘導弾
第2普通科中隊：高機動車、81mm迫撃砲L16、01式軽対戦車誘導弾
第3普通科中隊：軽装甲機動車、81mm迫撃砲L16、01式軽対戦車誘導弾
第4普通科中隊：軽装甲機動車、81mm迫撃砲L16、01式軽対戦車誘導弾
重迫撃砲中隊：120mm迫撃砲RT、軽装甲機動車

整備支援部隊として、第8後方支援連隊第2整備大隊第1普通科直接支援中隊が、国分駐屯地に所在しています。

主要装備

第12普通科連隊は、以下の主要装備を保有しています。

73式装甲車
軽装甲機動車
高機動車
1/2tトラック / 73式小型トラック
1 1/2tトラック / 73式中型トラック
3 1/2tトラック / 73式大型トラック
89式5.56mm小銃
5.56mm機関銃MINIMI
84mm無反動砲
01式軽対戦車誘導弾
87式対戦車誘導弾
中距離多目的誘導弾
81mm迫撃砲 L16
120mm迫撃砲 RT

警備隊区

第12普通科連隊の警備隊区は、以下の市町村です。

霧島市、鹿児島市、鹿屋市、枕崎市、阿久根市、出水市、指宿市、西之表市、垂水市、日置市、曽於市、いちき串木野市、南さつま市、志布志市、南九州市、伊佐市、姶良市、鹿児島郡（三島村、十島村）、薩摩郡さつま町、出水郡長島町、姶良郡湧水町、曽於郡大崎町、肝属郡（東串良町、錦江町、南大隅町、肝付町）、熊毛郡（中種子町、南種子町、屋久島町）、大島郡（徳之島町・天城町・伊仙町・和泊町・知名町・与論町）

廃止部隊

第12普通科連隊対戦車中隊：2018年3月27日に廃止。

関連項目

第42即応機動連隊
第43普通科連隊
第24普通科連隊

出典

防衛省人事発令

外部リンク

* 連隊のリンク'>第8師団ウェブサイト 第12普通科連隊

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