春蘭杯世界囲碁選手権戦

春蘭杯世界囲碁選手権戦

春蘭杯世界囲碁選手権戦（しゅんらんはいせかいごせんしゅけんせん、Chunlan Cup World Professional Go Championship）は、中国が主催する国際的な囲碁の棋戦です。1999年に創設され、当初は毎年開催されていましたが、2003年からは2年に1度の開催となっています。この大会は、中国、韓国、日本、台湾、アメリカ、ヨーロッパのトップ棋士たちが集い、囲碁の世界一を競います。

大会の概要

春蘭杯は、中国囲棋協会と春蘭集団が主催しており、優勝賞金は15万ドルです。出場選手は、第1回大会では中国9名、日本6名、韓国5名、台湾2名、アメリカ1名、ヨーロッパ1名の合計24名でした。その後、第2回大会では中国8名、日本5名、韓国7名、台湾2名、アメリカ1名、ヨーロッパ1名となり、第3回大会以降は中国10名、日本6名、韓国4名、台湾2名、アメリカ1名、ヨーロッパ1名の24名となっています。

アメリカ代表には、日本棋院のM.レドモンドや韓国棋院の車敏洙などが選出され、ヨーロッパ代表には日本棋院のT.カタリンなどが出場しています。

ルール

対局は中国ルールで行われ、持ち時間は各3時間です。1分の考慮時間が5回与えられます。コミは第1回大会では5目半でしたが、第4回大会以降は7目半となりました。対戦形式はトーナメント方式で、決勝戦は三番勝負で行われます。第1回から第12回大会までは、3位決定戦も実施されていました。

過去の優勝者と決勝戦

以下に過去の優勝者と決勝戦の結果を示します。左側が優勝者で、（）内は3位決定戦の結果です。

1999年：曺薫鉉（韓国）2-1 李昌鎬（韓国）（崔明勲 - 常昊）
2000年：王立誠（日本）2-1 馬暁春（中国）（孔傑 - 依田紀基）
2001年：劉昌赫（韓国）2-1 王立誠（日本）（曺薫鉉 - 王磊）
2003年：李昌鎬（韓国）2-0 羽根直樹（日本）（羅洗河 - 常昊）
2005年：李昌鎬（韓国）2-1 周鶴洋（中国）（彭筌 - 胡耀宇）
2007年：古力（中国）2-0 常昊（中国）（謝赫 - 彭筌）
2009年：常昊（中国）2-0 李昌鎬（韓国）（孔傑 - 周鶴洋）
2011年：李世乭（韓国）2-1 謝赫（中国）（古霊益 - 許映皓）
2013年：陳耀燁（中国）2-1 李世乭（韓国）（江維傑 - 孔傑）
2015年：古力（中国）2-1 周睿羊（中国）（陳耀燁 - 金志錫）
2017年：檀嘯（中国）2-1 朴永訓（韓国）（柯潔 - 辜梓豪）
2019年：朴廷桓（韓国）2-0 朴永訓（韓国）（柯潔 - 党毅飛）
2021年：申眞諝（韓国）2-0 唐韋星（中国）
2023年：卞相壹（韓国）2-0 李軒豪（中国）

過去の大会の詳細

各大会の日程や対戦場所、主な対局結果を以下に示します。

第1回大会

1998年12月：北京で1、2回戦
1999年4月：武漢で準々決勝
1999年5月：ソウル市で準決勝
1999年6月25-29日：南京で決勝三番勝負

第2回大会

1999年12月23日：1回戦
1999年12月25日：2回戦
2000年4月28日：3回戦
2000年5月19日：準決勝
2000年6月18、20、22日：南京市で決勝戦

第3回大会

2000年12月26日：1回戦
2000年12月28日：2回戦
2001年4月29日：3回戦
2001年5月25日：準決勝
2001年6月22、24、26日：北京市で決勝戦

第4回大会

2002年5月18日：1回戦
2002年5月20日：2回戦
2002年12月26日：3回戦
2002年12月28日：準決勝
2003年3月16、18日：ソウル市で決勝戦

第5回大会

2003年12月29日：1回戦
2003年12月31日：2回戦
2004年6月8日：3回戦
2004年6月10日：準決勝
2005年3月14、16、18日：北京市で決勝戦

第6回大会

2006年3月11日：1回戦
2006年3月13日：2回戦
2006年9月28日：3回戦
2006年9月30日：準決勝
2007年3月23、25日：南京市で決勝戦

第13回大会

2020年7月29日：1回戦
2020年7月31日：2回戦
2021年1月18日：3回戦
2021年1月20日：準決勝
2021年9月13、15日：リモート対局で決勝戦

主な対局結果

1回戦: 許嘉陽（中国） - 金志錫（韓国）、村川大介（日本） - 李立言（北米）、連笑（中国） - 芝野虎丸（日本）、卞相壹（韓国） - 羋昱廷（中国）、申旻埈（韓国） - 井山裕太（日本）、余正麒（日本） - イリヤ・シクシン（欧州）、姜東潤（韓国） - 本木克弥（日本）、許皓鋐（台湾） - 時越（中国）
2回戦: 申眞諝（韓国） - 許嘉陽、范廷鈺（中国） - 村川大介、連笑 - 朴廷桓（韓国）、卞相壹 - 楊鼎新（中国）、唐韋星（中国） - 申旻埈、朴永訓（韓国） - 余正麒、柯潔（中国） - 姜東潤、許皓鋐 - 陳耀燁（中国）
3回戦: 申眞諝 - 范廷鈺、連笑 - 卞相壹、唐韋星 - 朴永訓、柯潔 - 許皓鋐
準決勝: 申眞諝 - 連笑、唐韋星 - 柯潔
決勝戦: 申眞諝 2-0 唐韋星

第14回大会

決勝は2023年7月17・19・20日に重慶市で対面対局

第15回大会

準決勝以降の勝ち上がり

脚注

『囲碁年鑑』日本棋院

外部リンク

公式ウェブサイト
日本棋院「春蘭杯」

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