ホリデー快速おくたま

ホリデー快速おくたま

ホリデー快速おくたまは、JR東日本が中央本線・青梅線経由で運行する特別快速列車です。主に週末や休日に運行され、行楽客に利用されています。この記事では、ホリデー快速おくたまの概要、運行状況、停車駅、使用車両、そして過去に運行されていた関連列車についても詳しく解説します。

概要

1990年10月、ホリデー快速の一員として臨時列車として運行を開始しました。その後、2001年12月1日に定期列車に昇格し、土曜・休日ダイヤに組み込まれました。列車名は「ホリデー快速おくたま」と表記されることが一般的です。

過去には、千葉駅から奥多摩・武蔵五日市方面へ向かう「ホリデー快速おくたまハイキング」「ホリデー快速あきがわハイキング」という臨時列車も運行されていました。これらは主に秋の休日に運行されていました。

運用上の種別は「特別快速」ですが、青梅線内にも通過駅があるため、実質的には青梅特快よりも上位の種別と見なされています。一方で、通勤特快は中央線内では中野・三鷹を通過しますが、青梅線内は各駅に停車するため、中央線内では下位、青梅線内では上位種別となります。

JR東日本の公式ホームページでは、列車種別は「特別快速」、列車名は「ホリデー快速おくたま号」と表記されています。

2023年3月現在、唯一運行されているホリデー快速となっています。

運行概況

現在は各列車3往復運行されています。

当初は全列車が新宿駅 - 奥多摩駅間で運行されていましたが、新宿駅 - 拝島駅間では「ホリデー快速あきがわ」と併結運転していました。

2009年3月14日のダイヤ改正により、上り列車のみ東京駅まで延長されました。東京駅到着後は、そのまま中央線快速電車の運用に入ります。

2023年3月18日のダイヤ改正からは、青梅駅 - 奥多摩駅間がワンマン運転となることに伴い、新宿駅 - 青梅駅間での運行となり、青梅駅 - 奥多摩駅間は季節運行の臨時列車となりました。ただし、臨時列車区間には車掌が乗務し、6両編成で運行されます。

停車駅

定期列車

東京駅 - 神田駅 - 御茶ノ水駅 - 四ツ谷駅 - 新宿駅 - 中野駅 - 三鷹駅 - 国分寺駅 - 立川駅 - 西立川駅 - 拝島駅 - 福生駅 - 青梅駅

※上り東京行きは括弧内の駅にも停車します。

青梅線内では、青梅特快は各駅に停車しますが、ホリデー快速おくたまは上記の駅のみに停車します。

臨時列車

青梅駅 - 御嶽駅 - 奥多摩駅

全列車が青梅駅で定期列車との対面乗り換えを行います。

備考

沿線のイベント開催時には、以下の駅にも臨時停車することがあります。

牛浜駅：横田基地日米友好祭期間中
羽村駅：はむら花と水のまつり（チューリップまつり）期間中
河辺駅：青梅マラソン大会、塩船観音寺「つつじまつり」期間中
日向和田駅：吉野梅郷梅まつり期間中
古里駅：駅からハイキング開催時

使用車両

2023年3月18日のダイヤ改正以降は、豊田車両センター所属のE233系が使用されています。途中駅での分割・併合がなくなったため、東京駅 - 青梅駅間では、これまで使用されていたH編成に加え、10両固定編成のT編成も使用されるようになりました。青梅駅 - 奥多摩駅間は6両編成（青600番台編成）で運転されます。

2007年3月18日から2023年3月18日のダイヤ改正までは、豊田車両センター所属のE233系H編成（6両編成）が使用され、新宿 - 拝島間では「ホリデー快速あきがわ」と併結した10両編成で、拝島 - 奥多摩間では6両編成で運転されていました。

E233系使用開始前は201系が使用されていました。2007年3月18日から2008年3月15日のダイヤ改正まではE233系との共通運用でしたが、この時はE233系に合わせて東京方から6+4両に組み替えたH編成が運用されました。201系には「おくたま」用の前面種別幕がありましたが、種別幕設置までは専用の種別板を特快表示枠に差し込んで対応していました。

おくたまハイキング号・あきがわハイキング号

千葉駅 - 奥多摩駅・武蔵五日市駅間でかつて運行されていた臨時快速列車です。

運転開始当初は165系を使用していましたが、後に201系に移行しました。この時も「おくたま」「あきがわ」の種別幕を使用していました。

川崎-奥多摩ハイキング号・お座敷みたけ清流号

川崎駅 - 奥多摩駅間でかつて運行されていた臨時快速列車で、2006年を最後に運行されていません。

停車駅

川崎駅 - 武蔵小杉駅 - 武蔵溝ノ口駅 - 登戸駅 - 稲田堤駅 - 稲城長沼駅 - 府中本町駅 - 分倍河原駅 - 立川駅 - 西立川駅 - 拝島駅 - 福生駅 - 青梅駅 - （この間は各駅停車）- 奥多摩駅

※西立川駅は奥多摩行きのみが停車していました。

使用車両

運転開始当初は田町車両センター（旧田町電車区）の165系・167系アコモ車を使用し、その後103系を使用していましたが、2002年10月12日からは201系「四季彩」で運転されていました。

ホリデー快速あきがわ

東京駅・新宿駅と五日市線を結ぶ特別快速列車で、拝島駅以東は「ホリデー快速おくたま」と併結して運転されていました。各列車3往復運行されていました。

1990年10月より「ホリデー快速」の一員として休日に運行される臨時列車となり、2001年12月1日に「ホリデー快速おくたま」と共に定期列車に昇格しました。列車名は「ホリデー快速あきがわ」と表記されていました。

2022年3月12日以降の廃止まで、東京都心とあきる野市を直通で結ぶ唯一の列車でした。

停車駅

東京駅 - 神田駅 - 御茶ノ水駅 - 四ツ谷駅 - 新宿駅 - 中野駅 - 三鷹駅 - 国分寺駅 - 立川駅 - 西立川駅 - 拝島駅 - 熊川駅 - 東秋留駅 - 秋川駅 - 武蔵引田駅 - 武蔵増戸駅 - 武蔵五日市駅

※上り東京行きは括弧内の駅にも停車します。

五日市線内は各駅に停車します。

東京駅・新宿駅 - 拝島駅間は「ホリデー快速おくたま」と併結して運転されていました。

使用車両

2007年3月18日のダイヤ改正以降は、豊田車両センター所属のE233系H編成（4両編成）が使用されていました。新宿 - 拝島間は「ホリデー快速おくたま」と併結した10両編成で、五日市線区間では4両編成で運転されていました。

沿革

1971年（昭和46年）7月 - 「おくたま」「みたけ」「あきかわ」の運行開始。「あきかわ」と濁らず「あきかわ」でした（「あきがわ」への改称は1980年以降）。中央本線特別快速の延長として設定され、「特別快速」の称が与えられました。臨時列車のため冬季は運行中止でした。当初は101系、後に201系が使用されました。101系と同時期に運用されていた103系は本列車への充当経験はありません。
運行状況は「おくたま」「みたけ」が各2往復、「あきかわ」が4往復でした。
1983年（昭和58年）10月 - 201系の分割運用開始に伴い、4往復中3往復を101系から201系に置き換え。
1984年（昭和59年）2月 - 1984年2月1日国鉄ダイヤ改正で101系の分割運用が中止され、4往復とも201系による運転となる。
1985年（昭和60年） - 「おくたま」の本数を増加。「みたけ」は上りのみ1本の運行となる。
1988年（昭和63年）- この頃から千葉駅発着の「おくたまハイキング」「あきがわハイキング」が運行を開始。千葉 - 御茶ノ水間の停車駅は稲毛駅・津田沼駅・船橋駅・市川駅・新小岩駅・錦糸町駅・秋葉原駅で、千葉 - 錦糸町間は総武快速線、錦糸町 - 御茶ノ水間は総武緩行線を経由していました。
12月 - 停車駅が異なる青梅特快が設定されたため、「臨時特快」の名称で案内されるようになる。
1990年（平成2年）10月 - 「ホリデー快速」の名称が付与される。
2000年（平成12年）5月27日 - 「川崎 - 奥多摩ハイキング号」が臨時列車として運転開始。
2001年（平成13年）12月1日 - 「ホリデー快速みたけ」の運行を終了。「ホリデー快速おくたま」「ホリデー快速あきがわ」の運行本数も3往復に減少。同時に冬季減便を廃止し、毎土休日運転の定期列車に昇格。
2005年（平成17年） - 連結側へのヘッドマークの取り付けを廃止し、前面と後面のみの装着となる。
2007年（平成19年）3月18日 - E233系の使用を開始。
2008年（平成20年）3月15日 - 201系の使用を終了。
2009年（平成21年）3月14日 - 上り列車が東京行きとなる（下りは従来通り新宿始発）。
2015年（平成27年）3月14日 - 下り列車の時刻が見直し。1号が繰り上げ、従来の1・3号が3・5号となる。
2022年（令和4年）10月15日 - この日に限り、3往復全てを河辺発着で運転。
2023年（令和5年）3月18日 - 次の体制となる。
「おくたま」：青梅駅で系統が分割され、青梅駅 - 奥多摩駅間は多客時に運行される臨時列車に変更。新宿 - 青梅駅間の定期列車と青梅駅 - 奥多摩駅間の臨時列車は青梅駅で対面乗換。
「あきがわ」：列車が廃止され、立川駅 - 武蔵五日市駅間を運行する普通列車が代替列車となる。

脚注

注釈

出典

関連項目

中央特快
青梅特快
中央線快速
中央・総武線各停
総武線快速

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