EZアプリ (Java)

EZアプリ (Java) とは

EZアプリ (Java) は、KDDIおよび沖縄セルラー電話がauブランドで2001年7月から2004年6月にかけて発売した携帯電話の一部で利用できたJavaアプリケーションとサービスです。当初は「ezplus」という名称でしたが、2003年7月にEZアプリ (Java) に改称されました。本稿では、2011年2月からフィーチャーフォン向けに提供されたEZアプリ（J）についても合わせて解説します。

概要

2001年7月に発売されたC451H（日立製作所製）に初めて搭載されました。EZアプリ (Java) は、S!アプリと同様に Mobile Information Device Profile (MIDP) に準拠したJavaアプリケーションであり、iアプリで採用されているDoJaプロファイルとは異なります。

携帯電話の電話帳情報などの制御も可能ですが、セキュリティ上の理由から一般には公開されていません。しかし、これらの機能を使用しないアプリであれば、個人サイトで公開されているアプリをダウンロードして利用することもできました。ただし、EZアプリ (Java) の実行速度はiアプリやS!アプリと比較して遅く、一部のユーザーからは批判の声も上がっていました。このため、SH-mobileを搭載し、実行速度を改善した機種も存在しました。

対応端末の増加に伴い、さまざまな改善が加えられましたが、iアプリDXのようなサービス名の追加はなく、バージョンに相当する「Phase」が用いられました。

2003年からは、Javaよりも実行速度が速く表現力のあるEZアプリ (BREW) への移行が始まり、2004年6月に発売されたA5407CAを最後に、EZアプリ (Java) に対応した端末は発売されていません。

オープンアプリプレーヤーとEZアプリ（J）

2006年10月10日、KDDIは2007年春以降に発売する端末（W51シリーズ以降）に、Java (MIDP2.0準拠) で作成されたアプリケーションを再生する機能である「オープンアプリプレーヤー」を搭載すると発表しました。「オープンアプリプレーヤー」はBREW上で動作しますが、既存の端末では利用できません。また、KCP+対応機種を含むW5xシリーズ以降でも、簡単ケータイシリーズ全機種やmamorinoを含む安心ジュニアケータイシリーズ全機種、W51P、W52T、MEDIA SKIN（W52K）、W52SH、W62K、W63K、Sportio water beat、NS01、NS02、misora、PLY、SA001、T003、PRISMOIDなど一部機種では「オープンアプリプレーヤー」に対応していません。さらに、オープンアプリはau独自の拡張機能が搭載されておらず、EZアプリ (Java) のサブセットとなっています。

2011年春モデルのT006からは、かつての独自拡張を廃止し、オープンアプリプレーヤーをベースに、3Dグラフィック描画機能やSDカードへのアプリデータ書き込み機能などを追加し、メモリ容量やアプリサイズを拡大した上で、EZアプリ（J）として復活しました。

ezplusコントローラ

EZアプリ (Java) がezplusと呼ばれていた時期には、ゲームソフト向けのコントローラであるezplusコントローラも販売されていました。これはJava専用ではなく、携帯電話に配置された各スイッチと同様の操作ができるハードウェアで、携帯電話本体の操作や、非公式ながら後継のBREWアプリとの組み合わせでも利用できました。

開発環境

Javaの実行環境にはさまざまなエディションがありますが、EZアプリ (Java) の場合は以下のコンポーネントが必要でした。

Java 2 Platform Standard Edition Version 1.3以降 (J2SE)
J2ME Wireless Tool Kit (J2ME)
KJX作成ツール

J2SEとJ2MEはOracleから、KJX作成ツールはauのウェブサイトから無償で入手できました。

対応端末と機能比較

EZアプリ (Java) の対応機種は以下の通りです。Phase3および () のついた端末はSH-mobileを搭載しています。

EZアプリ (Java) は、アプリックスのmicroJBlendを搭載しており、CLDC, MIDP 1.0, JBlend 独自拡張, KDDI 独自拡張の API が提供されていました。

EZアプリ（J）は、以下のAPIに対応しています。

CLDC 1.1
MIDP 2.0
FileConnection (JSR 75)
Location API for J2ME (JSR 179) (2011年秋冬の一部端末から利用可能)
com.mascotcapsule.micro3d.v3 - マスコットカプセル（独自拡張）
com.kddi.oap.opgl - OpenGL ES 1.1 バインディング（独自拡張）
com.kddi.oap.graphics - ImageConverterクラスのみ（独自拡張）

非対応機種（2009年11月現在）

以下の機種はアプリ機能非対応、またはEZアプリ (BREW) 対応機種であるため、EZアプリ (Java) は使用できません。

talby
INFOBAR
A1000シリーズ (A1304T, A1402Sなど)
A5300シリーズ (A5304T, A5306STなど)
A5400シリーズ(A5405SA)
A5500シリーズ (A5501T, A5502K, A5503SA, A5504T, A5505SA, A5506Tなど)
W2xシリーズおよびそれ以降の機種 (W21H, W21S, W21SA, W21K, W21T, W21CA, W22H, W22SA, W31K, W31SAなど)

同等サービス

オープンアプリプレーヤー - KDDI
S!アプリ - ソフトバンク
iアプリ - ドコモ

外部リンク

EZアプリ(J) 概要 - ウェイバックマシン
ゲームを作ろう (EZアプリ (Java™)) - ウェイバックマシン
ゲームを作ろう2 (EZアプリ (Java™)) - ウェイバックマシン

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