NECの携帯電話一覧

NEC製携帯電話端末の全貌：黎明期からスマートフォンまで

日本電気株式会社（NEC）は、日本の電気機器メーカーとして長年にわたり携帯電話端末の製造・販売を手掛けてきました。本稿では、NECおよびNECモバイルコミュニケーションズ（旧NECカシオモバイルコミュニケーションズを含む）がNECブランドで発売した携帯電話端末について、詳細な情報を提供します。

NECの携帯電話は、主にNTTドコモ向けに提供されていましたが、ソフトバンクモバイル（旧デジタルホン・デジタルツーカーを含む）、au（旧ツーカーグループ、DDIセルラーグループ、KDDI、沖縄セルラー電話連合）など、複数のキャリア向けに端末を供給していました。

NECは、アナログ方式の自動車電話から始まり、PDC方式、FOMA方式、そしてAndroidスマートフォンまで、時代の技術革新に合わせて多様な機種を展開しました。2014年にNTTドコモ向けN-01Gを最後に携帯電話端末事業から撤退するまで、日本の携帯電話市場に大きな影響を与えました。

1. NTTドコモ向け端末

NECは、NTTドコモ向けに数多くの携帯電話端末を提供しました。初期のアナログ方式の自動車電話やデジタルムーバシリーズから、iモード対応機種、そしてFOMA、Xi対応のスマートフォンまで、幅広いラインナップを展開していました。

代表的な機種としては、以下のものがあります。

アナログ方式: 自動車電話101型、TZ-802B、TZ-803B、アナログムーバN、N2など。これらの機種は、当時の最新の技術を搭載し、高い信頼性を誇っていました。
PDC方式: デジタルムーバN、N2、N3、N1xxシリーズ、N2xxシリーズ、N30xシリーズ、N50xシリーズ、N60xシリーズ、N8xxシリーズなど。iモードやDoPaといったサービスに対応した機種も登場しました。
FOMA方式: N70xシリーズ、N200xシリーズ、N2051、N2102V、N2701、N90xシリーズ、N-0xAシリーズ、N-0xBシリーズ、N-0xCシリーズ、N-0xDシリーズ、N-0xEシリーズ、N-0xFシリーズ、N-0xGシリーズなど。高機能化、多様なデザインの機種が登場しました。特にN902iX HIGH-SPEEDは、FOMAハイスピードに初めて対応した機種として注目されました。
Androidスマートフォン: N-04C、N-06C、N-01D、N-04D、N-05D、N-07D、N-02E、N-03E、N-04E、N-05E、N-06E、N-07Eなど。Android OSを搭載したスマートフォンは、多様なアプリと高い機能性を提供しました。
その他: DoPa対応のPDAタイプ端末Exire、ExireII、衛星携帯電話ワイドスター（サテライト）ポータブルフォンN11なども発売されました。

2. ソフトバンクモバイル向け端末

ソフトバンクモバイル（旧デジタルホン、デジタルツーカー、J-PHONE、Vodafoneを含む）向けにも、NECは数多くの機種を提供しました。

デジタルホン/デジタルツーカー時代: DP-11xシリーズ、TYPE Nシリーズなど。
J-PHONE時代: J-N0xシリーズ、J-N51、J-N001、V-N701など。
Vodafone時代: V601N、Vodafone 703N、Vodafone 802N、Vodafone 804Nなど。V601Nは日本初のアナログテレビチューナー内蔵機種でした。
* ソフトバンクモバイル時代: SoftBank 705N、SoftBank 706N、SoftBank 740N、SoftBank 741N、SoftBank 820N、SoftBank 821N、SoftBank 830N、SoftBank 831N、SoftBank 840N、SoftBank 841N、SoftBank 930N、SoftBank 931N、SoftBank 940N、SoftBank 001N、SoftBank 101Nなど。

3. au向け端末

au（旧ツーカーグループ、DDIセルラーグループ）向けには、Tu-Ka時代のTH741、TH751、TH781、DDIセルラー時代のHD-700、HD-20N、HD-30N、HD-50N、HD-60N、D208N、そしてau by KDDI時代のIS11Nなどが発売されました。

4. その他

NECは、BIGLOBE 3G向けにNEC-102、NE-202といった端末も提供していました。これらの端末は、それぞれN-06C、N-07Dをベースに開発されました。

5. まとめ

NECは、日本の携帯電話の歴史において重要な役割を果たしました。多様なキャリア向けに、時代のニーズに応じた多様な端末を提供し続けました。2014年の携帯電話事業からの撤退は、日本の携帯電話業界に大きな変化をもたらしました。本稿が、NEC製携帯電話端末の歴史を知る上で役立つことを願っています。

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