1964年の日本公開映画

1964年（昭和39年）には、多岐にわたる映画作品が日本国内で商業公開されました。その対象期間は、年始にあたる1月1日から年末の12月31日までの一年間です。公開された作品には、日本映画の新作のほか、世界各国で製作された様々なジャンルの洋画が含まれており、多くの観客を楽しませました。

この年の映画公開状況を月ごとに見ると、以下のような作品群が登場しています。

1月

新年の幕開けと共に、多くの日本映画が公開されました。『続・拝啓天皇陛下様』、『東京ギャング対香港ギャング』、『宮本武蔵 一乗寺の決斗』、『モンローのような女』などが初日に封切られています。その後も、『赤いハンカチ』、『社長紳士録』、『士魂魔道 大龍巻』といったバラエティ豊かな日本映画が登場。シリーズ作品としては、『眠狂四郎勝負』や『喜劇 駅前女将』などがラインナップされました。海外作品としては、アメリカ合衆国製作の『ナイスガイ・ニューヨーク』や、イタリアとフランスの合作であるヴィスコンティ監督の『山猫』などが公開されています。

2月

2月には、日本映画と海外映画が混在する形で公開が進みました。『男嫌い』、『恐怖の時間』、『花と怒濤』、『ミスター・ジャイアンツ 勝利の旗』、『国際秘密警察 虎の牙』、『殺られる前に殺れ』、『今日もわれ大空にあり』、『続・社長紳士録』などが日本映画として公開。洋画では、フランスの『突然炎のごとく』、アメリカ合衆国の『パリが恋するとき』、『逆転』、『マクリントック』、『ニューマンという男』、イギリスとアメリカ合衆国の合作『アルゴ探検隊の大冒険』、イタリアの『逆襲!大平原』など、国際色豊かな作品が見られました。

3月

春を迎える3月には、『浅草の灯 踊子物語』、『仲間たち』、『こんにちは赤ちゃん』、『続・若い季節』、『隠密剣士』などの日本映画が登場。特撮やアニメ作品として、『狼少年ケン アラビアの怪人 魔の岩の決闘』、『西遊記』、『狼少年ケン トーテンポールの魔人 ピストル騒動』なども公開されました。海外作品では、アメリカ合衆国製作の『座頭市千両首』、『難破船』、『暗殺5時12分』、『アカプルコの海』などがラインナップされています。

4月

4月には、日本映画として『ならず者』、『帝銀事件 死刑囚』、『砂の女』、『ああ爆弾』、『昨日消えた男』、『蟻地獄作戦』、『モスラ対ゴジラ』などが公開。特に『砂の女』は同年2月に先行公開されています。海外作品では、フランスとイタリアの合作『俺は知らない』、アメリカ合衆国の『血だらけの惨劇』、『女房は生きていた』、『ニューヨークの休日』、『五月の七日間』、そしてイギリスとアメリカ合衆国の合作である人気シリーズの第2作目『007/危機一発|007_危機一発』が大きな注目を集めました。

5月

5月には、『越後つついし親不知』、『ひばり・チエミ・いづみ 三人よれば』、『僕はボデイガード』、『獣の戯れ』、『眠狂四郎円月斬り』、『生きている狼』、『君も出世ができる』、『ただいま診察中』といった日本映画が公開。アニメ映画『狼少年ケン ジャングル最大の作戦 おばけ嫌い』も登場しました。洋画では、イタリアとフランスの合作『去年マリエンバートで』、アメリカ合衆国の『遠い喇叭』、『パリで一緒に』、スウェーデンのイングマール・ベルイマン監督作品『沈黙』、ドイツの『壮烈!ブランデンブルグ師団』など、多様な国の作品が公開されています。

6月

6月には、『喜劇 駅前怪談』、『日本一のホラ吹き男』、『太陽西から昇る』、『銃殺』、『白日夢』、『恐るべき女子学生 思春期前期』などの日本映画が公開。アニメ作品『狼少年ケン 月夜の出来事』もリストに含まれます。海外作品では、イタリアとフランスの合作『昨日・今日・明日』、『白い肌に狂う鞭』、イギリスの『ズール戦争』などが公開されました。

7月

夏の7月には、『血とダイヤモンド』、『裸の重役』、『悪の紋章』、『座頭市あばれ凧』、『忍びの者 霧隠才蔵』、『無責任遊侠伝』、『鉄火場破り』といった日本映画が登場。また、複数の短編アニメをまとめた『まんが大行進』が2回に分けて公開されています（エイトマン、狼少年ケン、少年忍者風のフジ丸、鉄人28号、忍者部隊月光など）。洋画では、イタリアの『追い越し野郎』、『モデル連続殺人!』、イギリスの『サミー南へ行く』、『633爆撃隊』、スウェーデンの『鏡の中にある如く』、アメリカ合衆国の『ローマ帝国の滅亡』などが公開されました。

8月

お盆の時期を含む8月には、『がらくた』、『続 隠密剣士』、『天才詐欺師物語 狸の花道』、『夢のハワイで盆踊り』、『さすらいの賭博師』、『悪名太鼓』、『無宿者』、『宇宙大怪獣ドゴラ』、『喜劇 駅前音頭』、『御金蔵破り』、『日本侠客伝』などの日本映画が多く公開。特撮作品や任侠映画、コメディなど多様なジャンルが見られます。海外からは、アメリカ合衆国の『フラバァ・デラックス』や『ミスタア・パルバー』が公開されました。

9月

9月には、『大喧嘩』、『忍者狩り』、『間諜』、『列車大襲撃』、『甘い汗』、『女体』といった日本映画が公開されました。海外作品としては、アメリカ合衆国の『アメリカ アメリカ』や『侵略戦線』などがラインナップされています。

10月

秋深まる10月には、『俺たちの血が許さない』、『くノ一忍法』、『散歩する霊柩車』、『非行少年』、『日本拷問刑罰史』、『喜劇 駅前天神』、『黒いダイスが俺を呼ぶ』、『ホラ吹き太閤記』、『敗れざるもの』といった日本映画が登場。シリーズ作品として、『座頭市血笑旅』や『眠狂四郎女妖剣』も公開されました。洋画では、フランスの『シェルブールの雨傘』、イギリスとアメリカ合衆国の合作『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』、アメリカ合衆国の『何という行き方!』、『野のユリ』、『不時着』、『マリアンの友だち』、イギリスの『潜水艦轟沈す』、フランスとイタリアの合作『さすらいの狼』、『リオの男』、イタリアの『鎖の大陸』など、世界各国の名作や話題作が多数公開されています。

11月

11月には、『検事霧島三郎』、『博徒ざむらい』、『執炎』といった日本映画が公開されました。海外作品では、イタリア、フランス、スペインの合作『サンドカン総攻撃』、アメリカ合衆国の『日曜日には鼠を殺せ』、フランスの『アイドルを探せ』などが公開されています。

12月

年末にかけて多くの話題作が公開されました。日本映画では、『くノ一化粧』、『幕末残酷物語』、『男の紋章 喧嘩状』、『ギター抱えたひとり旅』、『三大怪獣 地球最大の決戦』、『花のお江戸の無責任』、『河内ぞろ 喧嘩軍鶏』、『怪談』、『座頭市関所破り』、『忍びの者 続・霧隠才蔵』、『黒い海峡』、『若草物語』などが公開。特撮怪獣映画や時代劇、文芸作品など、多様なジャンルが見られます。洋画では、イギリスの『流網船』、アメリカ合衆国の『マイ・フェア・レディ』、『底抜けいいカモ』、『青春カーニバル』、『大列車作戦』、『トプカピ』、『サーカスの世界』、『シャイアン』、『暴行』など、大作や人気シリーズ、コメディなどが多数公開され、一年の締めくくりを飾りました。

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