岡豊

岡豊（おか ゆたか）

岡豊（1925年7月11日 - 2000年7月27日）は、日本の俳優。本名同じ。東京府東京市（現在の東京都）出身。早稲田大学を卒業後、東宝ニューフェイス第1期生として東宝に入社。

人物

岡は、映画を中心に幅広いジャンルに出演しましたが、クレジットされる作品は多くありませんでした。特に特撮映画では、新聞記者役を演じることが多く、その誠実な演技で作品にリアリティを与えました。また、アナウンサー役も何度か担当しており、その東京出身で訛りのない明瞭な発音が評価されたようです。妻である女優の記平佳枝も、特にアナウンスを学んだ経験はなく、東京出身であることが起用の理由ではないかと語っています。

俳優の中島春雄とは、家族ぐるみの親交があり、新婚旅行にも一緒に行くほど親密な関係でした。中島も東宝の特撮映画に欠かせない俳優であり、二人の間には深い絆があったことが伺えます。

1971年、東宝の専属俳優一斉解雇の際に、岡は俳優業を引退しました。妻の記平佳枝によると、引退後はビル管理会社に勤務していたとのことです。俳優の世界から身を引き、一般の会社員として第二の人生を歩んだことは、彼の意外な一面を物語っています。

2000年7月27日、75歳で死去。長年にわたる映画界への貢献は、多くの人々に記憶されています。

主な出演作品

岡豊は、数多くの映画に出演していますが、ここでは代表的な作品をいくつか紹介します。

映画

女ごころ誰か知る（1951年） - 井村
四十八人目の男（1952年） - 岡部金右衛門
港へ来た男（1952年）
花の中の娘たち（1953年） - フロントのボーイ
太平洋の鷲（1953年） - 搭乗士官1
愛人（1953年） - ホールの客
赤線基地（1953年） - 吏員
さらばラバウル（1954年） - 葉山中尉
宮本武蔵（1954年） - 役人
透明人間（1954年） - NTVアナウンサー、銀座の通行人 [2役]
顔役無用 男性No.1（1955年） - こけ政
不滅の熱球（1955年） - 中島治康
宮本武蔵 完結篇 決闘巌流島（1956年） - 細川忠利
乱菊物語（1956年）
暗黒街（1956年） - 土屋
あの娘が泣いてる波止場（1956年） - 政
兄とその妹（1956年） - 社員
日蝕の夏（1956年） - コーチ
空の大怪獣 ラドン（1956年） - パイロット・北原
目白三平物語 うちの女房（1957年） - 巡査
「動物園物語」より 象（1957年） - 高橋（豹係）
恐怖の弾痕（1957年） - 高城の乾分
青い山脈（1957年） - 男
地球防衛軍（1957年） - 自衛隊員
大番 完結篇（1958年） - 社員
大怪獣バラン（1958年） - P2V-1（爆撃機）攻撃手
裸の大将（1958年） - 電車の乗客
孫悟空（1959年）
潜水艦イ-57降伏せず（1959年） - 足立中尉（通信長）
日本誕生（1959年） - 高天原の神
宇宙大戦争（1959年） - スピップ号乗員二号機
女が階段を上る時（1960年） - 圭子の夫（写真出演）
羽織の大将（1960年） - 放送プロデューサー
ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐（1960年） - 西原大尉
駄々っ子亭主 続姉さん女房（1960年） - 新聞記者
独立愚連隊西へ（1960年） - 憲兵
顔役暁に死す（1961年） - カジノバーの客、倉岡署の警官 [2役]
モスラ（1961年） - 大型輸送機機長（第一攻撃隊隊長）
世界大戦争（1961年） - 東京ミサイル防空司令部計算員
二人の息子（1961年） - 中古車のセールスマン
妖星ゴラス（1962年） - 南極基地作業員
重役候補生No.1（1962年） - 田島
香港の星（1962年） - 雑誌社のカメラマン
若い季節（1962年） - 宣伝課長
太平洋の翼（1963年） - 村上一飛曹
にっぽん実話時代（1963年） - バー「ゆき」の客
あの娘に幸福を（1963年） - 秋山
青島要塞爆撃命令（1963年） - 楊白麗をからかう水兵
海底軍艦（1963年） - 警官に怒鳴る三原山の観光客
君も出世ができる（1964年） - 羽田空港到着出口から出て来る男
宇宙大怪獣ドゴラ（1964年） - 運搬会社主任
太平洋奇跡の作戦 キスカ（1965年） - 宮本水警隊長
戦場にながれる歌（1965年） - 基地の少佐
香港の白い薔薇（1965年） - 日宝の社員
乱れ雲（1967年）
100発100中 黄金の眼（1968年） - クラブマネージャー
連合艦隊司令長官 山本五十六（1968年） - 飛行長（赤城）
日本海大海戦（1969年） - 白襷隊指揮官
緯度0大作戦（1969年） - 記者
大日本スリ集団（1969年） - 医者
頑張れ! 日本男児（1970年） - 山田
悪魔が呼んでいる（1970年） - 重役
走れ! コウタロー 喜劇・男だから泣くサ（1971年） - 西川伸造

ゴジラシリーズ

ゴジラ（1954年） - 警戒警報のアナウンス
キングコング対[[ゴジラ]]（1962年） - 自衛隊員、ファロ島民
モスラ対ゴジラ（1964年） - 浜風ホテルのフロント、静之浦の住民、記者、船着場の漁師
三大怪獣 地球最大の決戦（1964年） - 電力会社社員（発電所職員）
怪獣大戦争（1965年） - 記者
怪獣総進撃（1968年） - 記者B
ゴジラ対ヘドラ（1971年） - 下士官

変身人間シリーズ

美女と液体人間（1958年） - 指揮老巡査
電送人間（1960年） - A社記者
ガス人間㐧1号（1960年） - 観客の男1（チンピラ）
マタンゴ（1963年） - 医師B

社長シリーズ

続・社長道中記（1961年） - 社員
社長忍法帖（1965年） - 空港の作業員

無責任シリーズ

ニッポン無責任時代（1962年） - 葬儀の受付係
ニッポン無責任野郎（1962年） - 経理部員

若大将シリーズ

ハワイの若大将（1963年） - 審判員
フレッシュマン若大将（1969年） - 赤木係長
ニュージーランドの若大将（1969年） - 高橋

狸シリーズ

天才詐欺師物語 狸の花道（1964年） - 運転手
狸の大将（1965年） - 空港オトリの男

クレージー映画（時代劇）

ホラ吹き太閤記（1964年） - 織田家の武将
花のお江戸の無責任（1964年）
クレージーの無責任清水港（1966年） - 野次馬

日本一シリーズ

日本一のゴマすり男（1965年） - 整備員・吉田
日本一の男の中の男（1967年） - TVディレクター
日本一の裏切り男（1968年） - 野党代議士

クレージー作戦シリーズ

大冒険（1965年） - 隊員C
クレージーだよ奇想天外（1966年） - 大聖本社の社員（警備係）
クレージーの大爆発（1969年） - 金塊責任者の側近

フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ（1966年） - 記者4
お嫁においで（1966年） - レストランのボーイ
キングコングの逆襲（1967年） - エクスプロアー号乗員

テレビドラマ

ウルトラQ（1966年）
第4話「マンモスフラワー」 - 自衛官
第5話「ペギラが来た!」 - 井上隊員（南極基地越冬隊）
昔三九郎 第1話「お命頂戴仕る」（1968年）
大忠臣蔵（1971年）


岡豊は、その長いキャリアの中で、数多くの作品に出演し、日本の映画史にその名を刻みました。彼の演技は、これからも多くの人々に感動を与え続けることでしょう。

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