東西四大学合唱連盟

東西四大学合唱連盟

東西四大学合唱連盟は、日本の合唱音楽界において重要な役割を担う、由緒ある男声合唱団の連盟です。通称「四連」または「東西四連」として知られています。この連盟は、東京と関西に拠点を置く以下の4つの大学の男声合唱団によって構成されています。

関西学院グリークラブ
慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団
同志社グリークラブ
早稲田大学グリークラブ

歴史と概要

連盟の主要な活動は、毎年開催される「東西四大学合唱演奏会」です。この演奏会は、東京と関西の各都市で交互に開催され、その歴史は1952年（昭和27年）の第1回京都・大阪公演にまで遡ります。2019年（令和元年）6月には、すみだトリフォニーホールで第68回演奏会が開催されました。2020年（令和2年）には、COVID-19の影響により中止となりましたが、長きにわたり日本の合唱音楽界を牽引してきました。第52回演奏会の模様はNHK-FMで放送され、その影響力の大きさを物語っています。

演奏会では、各大学の合唱団がそれぞれの特色を活かした選曲で聴衆を魅了しています。過去には、関西学院グリークラブの『ギルガメシュ叙事詩』（青島広志作曲）や『アイヌのウポポ』（清水脩作曲）、慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団の『コダーイ合唱曲集』や『水のいのち』（髙田三郎作曲）、同志社グリークラブの『ドイツ民謡集』（福永陽一郎編）や『月光とピエロ』（清水脩作曲）、早稲田大学グリークラブの『繩文』（荻久保和明作曲）や『レクイエム』（三木稔作曲）など、数々の歴史的な名演が生まれています。

著名な指揮者たち

演奏会には、数多くの著名な指揮者が舞台に立ってきました。オーケストラの世界でも活躍している指揮者としては、飯守泰次郎、石丸寛、井上道義、宇宿允人、小林研一郎、堀俊輔、松尾葉子、松岡究、三石精一、山田一雄、山田和樹、渡辺暁雄、黒岩英臣などが挙げられます。また、多田武彦、新実徳英、荻久保和明といった作曲家が自作を指揮したことも特筆すべき点です。さらに、木下保、福永陽一郎、畑中良輔、北村協一のように、毎年のように出演する指揮者もいました。

その他にも、磯部俶、林雄一郎、渡邊學而、長井斉、浅井敬壹、石井歓、川村輝夫、濱田徳昭、日下部吉彦、小泉ひろし、手塚幸紀、エルヴィン・ボルン、田中一嘉、関屋晋、三林輝夫、富岡健、樋本英一、佐々木修、北川博夫、宇野功芳、本山秀毅、皆川達夫、栗山文昭、松原千振、広瀬康夫、鈴木成夫、佐藤正浩、須賀敬一、藤井宏樹、高嶋昌二、太田務、仁階堂孝、清水雅彦、山田敦、吉川貴洋、伊東恵司、中村雅夫、小久保大輔、髙谷光信、田尻真高、辻博之、松井慶太、山脇卓也、清水敬一、雨森文也など、錚々たる顔ぶれの音楽家が演奏会を彩ってきました。

演奏会の重要性

福永陽一郎は、1981年（昭和56年）の第30回記念演奏会のパンフレットに、この演奏会の重要性について寄稿しています。その言葉は、この演奏会が日本の合唱音楽界に与える影響の大きさを物語っています。

OB合唱団の活動

東西四大学合唱連盟には、各大学のOB合唱団による「東西四大学OB合唱連盟」も存在します。クローバークラブ（同志社）、慶應義塾ワグネル・ソサィエティーOB合唱団（慶應）、新月会（関西学院）、稲門グリークラブ（早稲田）が参加し、東京と関西で隔年で演奏会を開催しています。2019年（令和元年）7月には、第22回東西四大学OB合唱連盟演奏会がフェスティバルホールで開催されました。

外部リンク

* 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団 演奏ライブラリー（四連） - 第1回からのプログラムを収録。

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