監物台樹木園
監物台樹木園について
熊本市中央区にある監物台樹木園は、熊本城の北端、監物櫓付近に位置する植物園です。その歴史は明治時代にまで遡り、かつては軍用地や熊本陸軍幼年学校の敷地として利用されていました。その後、1949年に熊本営林局の用地となり、1952年11月8日に樹木園として開園しました。
開園当初、農林省林野局熊本営林局長であった大坪藤市氏が、九州各地の営林署に呼びかけて標本樹を集めました。そのため、園内には九州の郷土樹種である常緑広葉樹を中心に、多種多様な樹木が植栽されています。
監物台という名前の由来は、熊本城主細川家の家老であった長岡監物が、熊本城北の守りとしてこの地を固めていたことにちなんでいます。しかし、実際には園内の敷地は長岡図書の敷地であり、長岡監物の敷地と誤って名付けられたという経緯があります。
2016年の熊本地震で被災した熊本城監物櫓の復旧工事のため、2021年6月1日から休園していましたが、2024年4月25日に約3年ぶりに一般公開を再開しました。
見どころ
園内には、常緑広葉樹を中心に、九州各地の樹種が造園的に植栽されています。また、盆栽や草花なども含めると、141科793種、約2,100本もの植物が植栽されており、豊かな自然を満喫できます。
森林博物館には、樹齢約1,360年の屋久杉の円盤が展示されており、その圧倒的な存在感に目を奪われます。また、森の図書室には、樹齢400年のタブノキの円盤をはじめ、森林、林業、自然に関する図書が所蔵されています。その他、薬草園、盆栽展示棚、フジ棚、チューリップ園、バラ園などがあり、四季折々の花を楽しむことができます。
さらに、園内には、旧矢部営林署管内の内大臣[[森林鉄道]]で使用されていた762mm軌間ディーゼル機関車が保存されており、歴史を感じることができます。
開花時期の目安
- - 桜：3月下旬～4月末
- - チューリップ：4月上旬～4月下旬
- - フジ：4月中旬～4月末
- - バラ：5月上旬～6月中旬
主な樹木の種類
園内には以下のような樹木が植栽されています。これらは文献に明記されているものの一部であり、実際にはさらに多くの種類が存在します。
アオキ、アオギリ、アカガシ、アカマツ、アジサイ、アセビ、アベマキ、アワブキ、イイギリ、イジュ、イチイガシ、イチョウ、イヌ[[ツゲ]]、イヌガヤ、イヌマキ、ウラジロガシ、エゴノキ、オオイタビ、オガタマノキ、カジカエデ、カジイチゴ、カツラ、カヤ、カリン、キヅタ、キハダ、キョウチクトウ、キリ、クスノキ、クスドイゲ、クヌギ、クリ、クロマツ、クロガネモチ、ゲッケイジュ、ケヤキ、コクサギ、コブシ、ゴヨウマツ、サカキ、サザンカ、サルスベリ、サンシュユ、シキミ、シャシャンボ、シャリンバイ、シリブカガシ、シロモジ、シロダモ、ジンチョウゲ、スギ、ソテツ、タイザンボク、タカオカエデ、ツゲ、ツバキ、タブノキ、タラノキ、ツガ、ツクシシャクナゲ、テーダマツ、テンダイウヤク、トサミスキ、トチュウ、トチノキ、ナナミノキ、ナラガシワ、ナンテン、ニガキ、ニッケイ、ニワトコ、ネコノチチ、ネジキ、バクチノキ、ハナガガシ、ハナイカダ、ハマヒサカキ、ハリモミ、ハリギリ、ヒイラギモドキ、ヒメシャラ、フウ、ホルトノキ、マテバシイ、マルバニッケイ、ミズキ、ムクロジ、メグスリノキ、メタセコイア、モクレン、モチノキ、モッコク、モミ、ヤクタネゴヨウ、ヤツデ、ヤブニッケイ、ヤマコウバシ、ヤマザクラ、ヤマボウシ、ユズリハ、リョウブ
開園時間・休園日
- - 開園時間：
- 冬期（10月1日～3月31日）：午前9時～午後5時
- 「桜まつり」期間中（3月下旬～4月上旬）：午後9時まで夜間開園
- - 休園日：
- 月曜日が祝日の場合は火曜日
- 年末年始（12月29日～1月3日）
所在地
〒860-0008 熊本県熊本市中央区二の丸4-1
交通アクセス
参考文献
- - 『樹木101のウオッチング』 安楽行雄 九州森林インストラクター会 2013年
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