Au世界サービス

au世界サービス（旧グローバルパスポート）について

au世界サービスは、かつてKDDIおよび沖縄セルラー電話が提供していた国際ローミングサービスです。以前は「グローバルパスポート」という名称で親しまれていました。

サービス概要

通常、携帯電話は国内と海外で利用する周波数帯や通信方式が異なるため、海外でそのまま使用することはできません。以前は、海外用端末をレンタルするのが一般的でしたが、日本人には使いにくいという問題がありました。au世界サービス（グローバルパスポート）対応機種を利用することで、いつも使っているau端末をそのまま海外で利用できるようになりました。

対応エリアではパケットサービスも利用可能でしたが、設定が複雑な場合もありました。一部機種では、ローミングエリア情報に基づき自動で設定が切り替わる機能も搭載されていました。

2008年3月15日には、ローミングサービスのブランド統一に伴い、グローバルパスポートは「グローバルパスポートCDMA」に名称変更されました。また、auのMVNOであるECナビケータイでも、一部機種で同様のサービスが利用可能でした。

2016年4月28日、VoLTE対応auスマートフォンの普及と3G専用端末利用者の減少により、グローバルパスポートは2018年3月31日にサービスを終了しました。サービス終了後は、海外で端末を利用できなくなりました。その後、2016年5月31日に海外向け定額制データ通信サービス「世界データ定額」が開始されたのに伴い、「au世界サービス」に名称が変更されました。

利用料金

基本使用料は無料です。ただし、海外での利用料金はローミング先によって異なり、国内と比べて割高になる場合があります。海外では着信にも料金が発生するため、注意が必要です。

旧グローバルパスポート時代の対応端末

旧グローバルパスポート時代には、複数のメーカーから対応端末が供給されていました。グローバルパスポートCDMA対応機は、三洋電機、鳥取三洋電機、京セラが主なメーカーでした。一方、グローバルパスポートGSM対応機はソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズのみが供給していました。

2009年以降は、KCP+に対応したほとんどの機種がグローバルパスポートCDMAに対応し、一部はグローバルパスポートGSMとのデュアル対応となりました。グローバルパスポート対応端末は、「グロパス機」と呼ばれることもありました。

2008年1月28日には、GSMローミングを正式サポートするWIN端末「W62S」が発表されました。

グローバルパスポートCDMA対応機（一部抜粋）

三洋電機製: C111SA, C412SA, C1001SA, A1303SA, A1305SA, A5505SA, A5527SA
鳥取三洋電機製: A5514SA
京セラ製（SANYOブランド）: W63SA, SA001, SA002
京セラ製（KYOCERAブランド）: K007, K009, GRATINA, GRATINA2
シャープ製: W64SH, SH001～SH011, Sportio water beat, E05SH, E06SH, IS03～IS14SH
カシオ日立モバイルコミュニケーションズ製: W63CA, CA001～CA007, G'zOne TYPE-X
カシオ日立モバイルコミュニケーションズ製（HITACHIブランド）: W63H, H001, Mobile Hi-Vision CAM Wooo, beskey
ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製: Walkman Phone, Premier3, BRAVIA Phone U1, URBANO BARONE
東芝製: T001, T003, biblio, ドッツ・オブセッション、水玉で幸福いっぱい, 宇宙へ行くときのハンドバック, 私の犬のリンリン, PLY, dynapocket IS02
富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製（TOSHIBAブランド）: T005～T008, REGZA Phone IS04
富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製（Fujitsuブランド）: F001

（その他多数の機種が対応）

グローバルパスポートGSM対応機（一部抜粋）

京セラ製: DIGNO M KYL22
シャープ製: AQUOS PHONE SERIE SHL23
ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ→ソニーモバイルコミュニケーションズ製: W62S, W64S, S002, Xperia acro HD IS12S, Xperia VL SOL21, Xperia UL SOL22, Xperia ZL SOL23
富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製（TOSHIBAブランド）: E31T
富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製（Fujitsuブランド）: ARROWS Tab FJL21, ARROWS Z FJL22
LGエレクトロニクス製: isai LGL22
サムソン電子ジャパン製: GALAXY Note3 SCL22

グローバルパスポートCDMA & GSM対応機（一部抜粋）

NECカシオ モバイルコミュニケーションズ製: G'zOne IS11CA, MEDIAS BR IS11N
京セラ製: DIGNO IS[[W11K]], MARVERA, MARVERA2
シャープ製: [[INFOBAR A01]], [[INFOBAR C01]]
ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製: S001～S007, Xperia acro IS11S, URBANO AFFARE
東芝製: T002, REGZA Phone T004, E08T, LIGHT POOL
富士通東芝モバイルコミュニケーションズ製: X-RAY, REGZA Phone IS11T, Windows Phone IS12T, E09F, ARROWS Z ISW11F, ARROWS ES IS12F
パンテックワイヤレスジャパン製: MIRACH IS11PT, EIS01PT
モトローラ・モビリティ製: IS12M
Apple製: iPhone 4S, iPhone 5, iPhone 5s, iPhone 5c, iPad Retinaディスプレイモデル, iPad mini

対応エリア

グローバルパスポートCDMAでは、音声ローミングのみ対応のエリアと、音声・パケットローミング両方に対応するエリアがありました。Cメールの受信は無料でした。

対応エリアは東南アジア、北米、南米に偏っており、ヨーロッパにはエリアがありませんでした。ただし、日本人の渡航先の80%以上をカバーしていました。

1XとWINでは、提携事業者や使用周波数帯の違いから、対応状況に差異がある場合がありました。

音声ローミング対応エリア（一部）

カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、中国、台湾、ベトナム、マカオ、インド、インドネシア、プエルトリコ、米領バージン諸島、メキシコ、イスラエル、ジャマイカ、ペルー、ブラジルなど

音声・パケットローミング対応エリア（一部）

アメリカ、ハワイ、韓国、中国、台湾、タイ、グアム、サイパン、カナダ、インド、インドネシアなど


グローバルパスポートGSMについては、別途参照。

関連情報

au ICカード
WORLD WING
世界対応ケータイ
国際ローミング (イー・アクセス)
ECナビケータイ

外部リンク

au
国際サービス - ウェイバックマシン
au世界サービス（旧・グローバルパスポート）
グローバルパスポートCDMA - ウェイバックマシン
グローバルパスポートGSM - ウェイバックマシン
三洋電機
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