ICお引っこしサービス

iCお引っこしサービスは、NTTドコモが提供していた、FOMA（第三世代携帯電話）のFelica搭載端末におけるICカードデータの移行サービスです。このサービスは、機種変更や端末の故障時に、電子マネーなどのデータを別の端末へ移行する手段として提供されていました。2013年11月19日にサービスを終了しています。

概要

従来、機種変更や端末故障による交換時には、ICカードのデータ移行は電子マネー提供企業のサービスに限られ、移行できないデータもありました。iCお引っこしサービスは、これらの問題を解決するために導入され、ICカード内のデータを無料で移行可能としました。このサービスはドコモショップで提供され、利用者は原則として専用端末を使って自身でデータ移行を行いました。

データ移行はICカード内のデータのみを対象としており、iアプリの再ダウンロードが必要でした。また、移行対象外のデータも存在し、移行時に消去されるため、事前に確認が必要でした。移行後は、移行元の端末のICカードデータは自動的に消去されます。

特に注意すべき点として、モバイルSuicaはiCお引っこしサービスでは移行できませんでした。そのため、モバイルSuicaのデータは、端末での移行作業を行う前に預ける必要がありました。また、関連するICアプリの削除も必要でした。

利用可能機種

iCお引っこしサービスは、特定の機種間で利用可能でした。70xシリーズでは、703i以降のFelica搭載機種が対象でした。以下は、利用可能機種の主なシリーズです。

新型番シリーズ
906iシリーズ全機種
905iシリーズ全機種およびN905iBiz
904iシリーズ全機種
903iシリーズ全機種
706iシリーズ全機種（L706ie、NM706iを除く）
705iシリーズ（L705iX、NM705iを除く）
D704i、F704i、P704i、SH704i、SO704i
F703i、P703i、SH703i、SO703i、N703iD
F884i

2008年冬モデル～2009年秋モデル
F-01A, F-02A, F-03A, F-04A, F-08A, F-09A
P-01A, P-02A, P-03A, P-04A, P-05A, P-06A, P-07A, P-08A, P-09A, P-10A
N-01A, N-02A, N-03A, N-04A, N-05A, N-06A, N-07A, N-08A, N-09A
SH-01A, SH-02A, SH-03A, SH-04A, SH-05A, SH-06A, SH-07A, SH-08A
L-04A, L-06A

2009年冬モデル～2010年秋モデル
L-01B, L-02B, L-04B
N-01B, N-02B, N-03B, N-04B, N-05B, N-07B
P-01B, P-02B, P-03B, P-04B, P-05B, P-06B
F-01B, F-02B, F-03B, F-04B, F-05B, F-06B, F-07B, F-08B
SH-01B, SH-02B, SH-03B, SH-04B, SH-05B, SH-06B, SH-07B, SH-08B, SH-09B

2010年～2011年秋モデル
P-01C, P-02C, P-03C, P-04C, P-05C, P-06C
N-01C, N-02C, N-03C, N-05C, CA-01C
SH-01C, SH-02C, SH-04C, SH-05C, SH-06C, SH-09C, SH-10C, SH-11C
F-01C, F-02C, F-03C, F-04C, F-05C, F-07C, F-09C, F-10C, F-11C
SH-03D, P-03D, N-03D, N-02D, F-06D, F-04D, F-02D
N-01F, SH-03E, N-07E, F-01E, N-01E

歴史

2006年11月9日：NTTドコモが903iシリーズの発表と同時に、この機能を発表しました。
2013年7月31日：利用者の減少を理由に、サービス終了を発表しました。
2013年11月19日：サービスを終了しました。

関連項目

Felica
おサイフケータイ

脚注

外部リンク

iCお引っこしサービス NTTドコモ
iCお引っこしサービス 報道発表資料 NTTドコモ

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