駐屯地業務隊

駐屯地業務隊とは

陸上自衛隊の駐屯地業務隊は、各駐屯地に設置される、駐屯地の管理運営を専門とする部隊です。隊長は方面総監の指揮監督下で隊務を統括し、通常は1等陸佐または2等陸佐が任命されます。駐屯地の規模や特性に応じて、様々な業務を遂行しています。

駐屯地業務隊の主な役割

駐屯地業務隊は、駐屯地の円滑な運営を支えるため、以下のような多岐にわたる業務を担当します。

総務科: 隊の人事、郵政、気象観測、他部隊の宿泊管理など、駐屯地全体の総務的な業務を行います。
管理科: 駐屯地内の水道、電気、ボイラーなどの施設維持整備、車両の管理、隣接する演習場や射撃場の管理、消防隊の編成などを行います。
補給科: 被服、燃料などの調達や修理、給食部門の管理運営など、駐屯地における補給業務全般を担います。
厚生科: 隊員の福利厚生に関する業務を担当し、福祉事業や給付事業、売店の管理などを行います。
衛生科: 駐屯地内の軽病人治療や衛生業務を担当し、必要に応じて外部病院への搬送を行います。

駐屯地業務隊の組織と連携

駐屯地業務隊は、これらの各科が連携し、駐屯地全体の業務を円滑に進めます。また、駐屯地の警備は駐屯部隊が持ち回りで担当し、会計業務は会計隊、通信業務は基地システム通信部隊、犯罪捜査は警務隊、保全・調査は自衛隊情報保全隊派遣隊がそれぞれ担当します。このように、各専門部隊との連携が、駐屯地全体の機能を支えているのです。

駐屯地業務隊の活動範囲

駐屯地業務隊は、所在する駐屯地だけでなく、隷属する分屯地や業務隊が置かれていない駐屯地の支援も行います。これにより、自衛隊全体の効率的な活動を支えています。

各地の駐屯地業務隊

全国各地の駐屯地には、それぞれの駐屯地名にちなんだ名称の駐屯地業務隊が配置されています。

北海道
名寄[[駐屯地]]業務隊
留萌[[駐屯地]]業務隊
遠軽駐屯地業務隊
旭川[[駐屯地]]業務隊
上富良野[[駐屯地]]業務隊
美幌[[駐屯地]]業務隊
別海[[駐屯地]]業務隊
釧路[[駐屯地]]業務隊
帯広[[駐屯地]]業務隊
鹿追駐屯地業務隊
北千歳[[駐屯地]]業務隊
東千歳[[駐屯地]]業務隊
北恵庭[[駐屯地]]業務隊
南恵庭[[駐屯地]]業務隊
幌別[[駐屯地]]業務隊
静内[[駐屯地]]業務隊
岩見沢[[駐屯地]]業務隊
札幌[[駐屯地]]業務隊
丘珠駐屯地業務隊
滝川[[駐屯地]]業務隊
美唄[[駐屯地]]業務隊
真駒内[[駐屯地]]業務隊
倶知安[[駐屯地]]業務隊
函館[[駐屯地]]業務隊

東北地方
霞目[[駐屯地]]業務隊
多賀城[[駐屯地]]業務隊
大和駐屯業務隊
仙台[[駐屯地]]業務隊
船岡[[駐屯地]]業務隊
神町[[駐屯地]]業務隊
福島[[駐屯地]]業務隊
郡山[[駐屯地]]業務隊
青森[[駐屯地]]業務隊
弘前[[駐屯地]]業務隊
八戸[[駐屯地]]業務隊
岩手[[駐屯地]]業務隊
秋田[[駐屯地]]業務隊

関東地方
古河[[駐屯地]]業務隊
習志野[[駐屯地]]業務隊
木更津[[駐屯地]]業務隊
朝霞[[駐屯地]]業務隊
練馬[[駐屯地]]業務隊
東[[立川[[駐屯地]]]]業務隊
立川[[駐屯地]]業務隊
座間[[駐屯地]]業務隊
武山[[駐屯地]]業務隊
北[[富士[[駐屯地]]]]業務隊
滝ヶ原[[駐屯地]]業務隊
駒門駐屯地業務隊
板妻[[駐屯地]]業務隊
宇都宮[[駐屯地]]業務隊
相馬原[[駐屯地]]業務隊
新町[[駐屯地]]業務隊

中部地方
新発田[[駐屯地]]業務隊
高田駐屯地業務隊
松本[[駐屯地]]業務隊
今津[[駐屯地]]業務隊
大津[[駐屯地]]業務隊
福知山[[駐屯地]]業務隊
大久保[[駐屯地]]業務隊
信太山[[駐屯地]]業務隊
八尾[[駐屯地]]業務隊
伊丹[[駐屯地]]業務隊
千僧[[駐屯地]]業務隊
青野原[[駐屯地]]業務隊
姫路[[駐屯地]]業務隊
金沢[[駐屯地]]業務隊
春日井[[駐屯地]]業務隊
守山[[駐屯地]]業務隊
豊川駐屯地業務隊
久居[[駐屯地]]業務隊

中国・四国地方
米子[[駐屯地]]業務隊
出雲[[駐屯地]]業務隊
日本原[[駐屯地]]業務隊
海田市[[駐屯地]]業務隊
山口[[駐屯地]]業務隊
徳島[[駐屯地]]業務隊
善通寺[[駐屯地]]業務隊
松山[[駐屯地]]業務隊
高知駐屯地業務隊

九州・沖縄地方
福岡[[駐屯地]]業務隊
小倉[[駐屯地]]業務隊
飯塚[[駐屯地]]業務隊
小郡[[駐屯地]]業務隊
久留米[[駐屯地]]業務隊
大村[[駐屯地]]業務隊
相浦[[駐屯地]]業務隊
竹松[[駐屯地]]業務隊
別府[[駐屯地]]業務隊
湯布院[[駐屯地]]業務隊
玖珠[[駐屯地]]業務隊
健軍[[駐屯地]]業務隊
北[[熊本[[駐屯地]]]]業務隊
えびの[[駐屯地]]業務隊
都城[[駐屯地]]業務隊
川内[[駐屯地]]業務隊
国分[[駐屯地]]業務隊
奄美[[駐屯地]]業務隊
那覇[[駐屯地]]業務隊
宮古島[[駐屯地]]業務隊
石垣[[駐屯地]]業務隊
与那国[[駐屯地]]業務隊

駐屯地業務隊を置かない駐屯地

駐屯地業務隊は、すべての駐屯地に設置されているわけではありません。特に、教育機関や補給処など、特定の機能を持つ駐屯地では、その機関が駐屯地業務を兼務する場合があります。また、小規模な駐屯地では、基幹部隊が業務を代行します。

駐屯地業務隊を置かない駐屯地の例
島松[[駐屯地]]
安平[[駐屯地]]
白老[[駐屯地]]
勝田[[駐屯地]]
土浦[[駐屯地]]
北[[宇都宮[[駐屯地]]]]
十条[[駐屯地]]
市ヶ谷駐屯地
松戸[[駐屯地]]
下志津[[駐屯地]]
三宿[[駐屯地]]
目黒駐屯地
用賀[[駐屯地]]
小平[[駐屯地]]
横浜[[駐屯地]]
久里浜[[駐屯地]]
富山[[駐屯地]]
鯖江駐屯地
富士[[駐屯地]]
明野[[駐屯地]]
桂駐屯地
宇治[[駐屯地]]
川西[[駐屯地]]
和歌山[[駐屯地]]
三軒屋[[駐屯地]]
春日[[駐屯地]]
前川原[[駐屯地]]
目達原[[駐屯地]]
対馬[[駐屯地]]
熊本[[駐屯地]]
南那覇[[駐屯地]]

駐屯地業務隊の特徴

駐屯地業務隊は、多種多様な職種出身の隊員で構成されています。隊員の年齢層は比較的高く、定年ポストとしての側面もあります。また、法務面など、専門的な知識を持つ隊員が在籍していることも特徴です。

駐屯地業務隊の歴史

駐屯地業務隊は、保安隊時代から存在し、陸上自衛隊の発足とともに全国に展開しました。

1952年: 初期の駐屯地管理隊・福祉隊が編成。
1953年: 旭川、遠軽、美幌、函館、練馬、姫路、久留米などの駐屯地業務隊が新編。
1954年: 南古河[[駐屯地]]業務隊が新編。
1954年: 下志津[[駐屯地]]業務隊が新編。
1958年: 武山[[駐屯地]]業務隊が新編。
1960年: 朝霞[[駐屯地]]業務隊が新編。
1961年: 古河[[駐屯地]]業務隊に改称。
1974年: 別海、丘珠、滝ヶ原などの駐屯地業務隊が新編。
1976年: 青野原[[駐屯地]]業務隊が新編。
1983年: 立川[[駐屯地]]業務隊が新編。
2000年: 市ヶ谷駐屯地業務隊が廃止。
2010年: 那覇[[駐屯地]]業務隊が新編。
2013年: 座間[[駐屯地]]業務隊が新編。
2023年: 石垣、宮古島、奄美、与那国などの駐屯地業務隊が新編。

駐屯地業務隊